ノンシリコンシャンプーとは何なのでしょうか?
シャンプーの成分としての「シリコン」は、厳密にはシリコーンオイルといいます。
中心となる構成元素であるシリコンを含む油状物質で、英語ではsiliconeと書くため、シリコーンオイルまたはシリコーンというのが正確な呼び名です。
最近ではスーパーや薬局へ行くとノンシリコンシャンプーといううたい文句のシャンプーが占拠しているのを良く目にするかと思います。
シャンプーは汚れを落とすのが一番大切な役割りなのにコーティング剤をいれたら頭皮や髪に良くないという発想でノンシリコンシャンプーが注目されているようです。
しかし、あたかもノンシリコンシャンプーが髪には良く、シリコン入りのシャンプーは悪いイメージがついています。
それでは、シリコンが皮膚にくまなく広がって呼吸を妨げたり、皮脂の代謝を邪魔したりすることはあるのでしょうか?
まず、人間は皮膚で呼吸していません。 しかしなぜか皮膚呼吸をしていると信じている人が多いようです。
もっとも、皮膚を覆ってしまって、皮膚の常在菌が窒息死してしまうとすれば問題ですよね。
彼らの大半は酸素を好む好気性細菌であり、酸素をある程度取り込まないと死んでしまったり皮膚に害のある成分を生み出したりします。
しかし、その点も問題ありません。
シリコンは皮膚の上では細かな網目状に広がっており、完全に覆っているわけではないからです。
ですからシリコンは無害といえるのです。 実際、ファンデーションや洗顔・保湿クリームにも配合されています。
サロン専売品でも使用されているコンディショナーにはうまくコントロールされた粘度のシリコンオイルがはいっています。
不思議と美容業界には「悪という成分」の名前を利用して、○○不使用とか無添加とかを「安全」という言葉に変えて商売が成り立つ風潮があります。
製品作りにおいて何かを否定してモノを作ると、その否定した「マイナスの気」がその製品に組み込まれてしまうと思います。
マテリノートのシャンプーはどれもノンシリコンですが、シリコンを否定した考えでつくったわけではありません。
シリコンなしでも、「ここまで良質な質感のシャンプーができる」という処方に裏付けされた自信があるからなんです。
ただ、髪質によってはシリコンが「効く」髪質もあるし、市販のシャンプーが「合う」タイプの人もいるはずです。
シリコンについての正しい知識を持つことも、化粧品を理解するうえで必要ではないでしょうか?